2018年5月10日木曜日

DOS/Vエミュレーションの現状はどんなもんなのか?

Dosbox-Xの Issues には DOS/V emulation #100 というのもあるようでいやはやすげえな。そこで、DOSBoxで日本語表示・JP106キーボード・UBASIC のサイトにしたがって整備してみると Dosbox-X でも同様に日本語表示が可能になるようだ。 Issue で言ってる話というのはこういった仕掛けをDosbox-X側で提供できないかってことですわね。それはぜひともできてほしい。

なお、整備にあたっては、PC-98 エミュレーションモードでは日本語配列のキーボードを認識するが、PC-DOSモード (というのか知らんが、デフォルト設定の machine=svga_s3) では自動にはキーボード配列をUSと認識する。そこで mapper を適当にいじった。整備した結果、このように日本語が(いちおう)表示されたことが示せる。日本語表示環境を整備したのでこれでアプリケーションのなんらかを今後テストしてみたくある。フォントはX68000用からFONTX2に変換されたらしい小伝馬町16なる16ドットフォントを使用した:
いちおうは表示できるので、ついでに日本語キーボードがうまく対応してくれるようになるとすごくよさそうです。ちなみに現状では
C:¥> type foo.txt | more
といったような基本的なコマンドでさえうまく働かない状態の様子だがあと少しという感じでもある。これはこれでうまくいってほしい。

なお、先ほどの Issue の中の人がひとり言うには
Japanese emulators tend to be of sketchy quality with a poor record of open source.
だそうです。ここで言う「貧相なオープンソースの実績と未完成の品質におちいりがち」な日本製エミュレータというと、クローズドソースの T98-Next でしょうか、それともクローズドで作ってから公式ページを閉鎖して根無し草になってしもた anex86 のことを言ってるんだろうか、未完成品質とはマウスの挙動が変だったりフルスクリーンが変だったりFM音源が遅れがちだったり、またはマウスのサポートを最初から外してあるもののことを指すんですろうか。さいしょの二つはバイナリは存在しても誰もメンテしようがないんだからどちらでも同じ話だな。

まあ本邦の人は自分の作りたいものも作らずにふだん何をしているのかというと、デスマーチとサービス残業とセクハラ等でふらふらになっているので作りたくても体力的時間的リソースがなくて作れない事情もありそうだ。そうでなかったとしても、そもそも情報工学やら計算機科学専攻があまりなくて、工学部といえば機械とか電気電子とか工業化学で大半を占めているところばかりなのでハッカー人口がすくなくて裾野がいつまでたっても広がらないんとちがいますかね。知らんけど。それにひきかえ、開発資料がもつ言語の壁を乗り越えて開発しにくる人の心意気といったらすごいわな、フロンティアを西に進めるんだとかなんとか思うのかしらね。

これはエミュレータに限った話ではないのかもしれんが、これが日本製ですメイドインジャパンなんですとハズキルーペの渡辺謙ばりに声を張る夜郎自大さんが言及する先は必ずソフトウェアではなくハードウェアだったのと共通の原因がありそうです。まあ俺が知らんだけというのもありそうですが、ソフトウェアの例で 言うと日本製なんだぜすごいだろというのはITRONについての話で見たことがある、でもそのぐらいかもしれん。この記事が虚実織りまぜた話でなかったら反例としてカウントすべきだったのでしょうが、スラドのコメント(『「TRON」は世界標準』なのか)を見るとだいぶハテナがつきそうです。まあ読売新聞が夜郎自大なのは昨日今日始まった話ではなさそうなのでどうでもいいです。

追記: 韓国産ソフトウェアで DOSJP.COM なるものがあるらしい。DOS/V用ソフトを動かすのに使うとある。DOSBox でも動いたのだそうですが詳細は不明。

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